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スローガン


2019.06.26 by よねざわ光治

 久しぶりの投稿です。

 さて、兵庫県の明石市が人口増加で注目されています(明石市長も別件で注目されましたが、それはさておいて)。

 明石市は「子どもファースト」、「やさしい社会を明石から」をスローガンに人口増加のための施策、特に子育て支援に力を入れてきました。その結果、ここ8年間で人口が増加。特に注目すべきは「0~4歳人口」が増加して大きな話題になっています。

 明石市はJR神戸線、山陽電鉄沿線にあり、神戸、大阪の大都市に通勤が可能です。神戸や大阪で働く子育て世代が他市町から引っ越して明石市に住むようになったということです。まさに「足による投票」!。

 これについて私の評価ですが、、、

 ・この圏域(沿線)でゼロサムゲームをやっている。明石市で増えたということは他市で減っている、すなわち地域間競争の結果である。圏域(沿線)で考えるとプラスマイナスゼロ

 ・明石市が注目されたことにより、地域間競争が次の段階に入り、明石市の周辺の他市も子育て政策に力を入れるようになるだろう。その結果、この圏域の出生率が上がる可能性がある。既に明石市では出生率が上昇している。(同じように子育て環境の良い福井県は全国上位の出生率を誇る)

 

 さて、これを敦賀市で考えるとどういうことになるでしょう?

 ・まず、福井県内や滋賀県湖北地方と圏域内で子育て世代優遇競争をして人口の奪い合いをするべきではない。決まったパイの奪い合いの消耗戦に意味はない。

 ・次に、都市部(首都圏、関西圏、中京圏)からの移住を促進するのに、これ以上の子育て支援の強化は効果が薄いと思う。

 なぜならば・・・、

 敦賀市の子育て環境は都市部に比べるとかなり条件がよい。例えば、都市部の子育て環境が50点だとすると、敦賀市の子育て環境の点数は90点、というイメージ(大阪から敦賀市に移住した私の感想)。

 そして、既に敦賀市への移住を考え始めている人たちにとっては、この90点が95点になっても移住へのモチベーションへの影響が小さい(大阪から敦賀市に移住した私の感想。「限界効用逓減の法則」に似ている)。

 

 さて、令和元年の6月定例会の代表質問が25日から始まりました。テレビで議会中継を視聴。臨場感にかけるが、これはこれで楽でよい。

 25日の代表質問では、「人口増加のそれぞれの施策の目標人数は達成しているのに、どうして人口は目標を下回っているのか」という質問がありました。明確な答弁がなく、なんとなく次の話になったのだが、ここの話はもっと聞きたかった。

 とにかく、答弁によると現状は、「施策の個別目標」は達成したけれども「計画の全体目標」を大きく下回った、ということです。

 これは非常によくない、と私は思います。目標の立て方、施策の方向性が間違えていたことが明確に示されているからです。

 適切に目標を設定し、本当に効果のある施策を実施する計画を立てないと、これまでの4年間の人口減少トレンドは、これからの4年間も変わらないだろう。人口減少対策の部署横断のプロジェクトチームを作っても、基本的な計画の方向づけを正しくやっておかないと、時間が経てば経つほど正しい方向からのズレが大きくなるだけである。

 人口減少対策について、福井県は最近、「これまで移住政策に力を入れてきたが、今後は流出対策にも力を入れる」と言っています。主に嶺北の市町も県の政策と同じ流れで、これまでは移住政策に力を入れてきました。

 それとは真反対に、これまで敦賀市が「移住施策よりも流出対策を優先する」と明言してきたことには違和感があったし、私も議会で指摘してきました。原子力産業における流出にもある程度底打ち感があり、また敦賀市内では人手不足も言われていて、ここまでの4年間の条件は悪くなかったはずです。その条件下で敦賀市の人口は予測値を下回ってきました。

 ようやく昨年度半ば頃から移住政策も力を入れていくという方針転換が有ったことは良かったと思います。

 上手くいかなかったことも含めて、これまでの経験をこれからの人口減少対策に反映し、実効性のある施策を選択してほしい

 

 さて、今、敦賀市では「子育て環境日本一」をスローガンにして、子育て支援を人口減少対策としても力を入れて推進していくとしている。

 地道に子育て世代への支援をさらに強化することは、まさに「市民福祉の向上」であり推進すればよい。

 ただし、「子育て支援」と「人口減少対策」と絡ませることは方向性として良くない、と思います。明石市とは根本的に条件が違うから明石市と同じような結果にはならないでしょう。

 「子育て環境日本一」はスローガンとして聞こえはいいが、「敦賀市における人口減少対策として実効性のある施策」ではないと私は思っています。

 

 それはさておき、

 明石市の「やさしい社会を明石から」というスローガンには、「全国どこででも展開できる当たり前のプランを明石から『拡げる』という意味」が込められているとのこと。

 明石市長は肉親に障がい者の方がいて、その体験から「やさしい社会」への思いを持ち続けているそうだ。明石市の障がい者支援は、子育て支援ほどは有名ではないかもしれないが、当然の充実ぶりである(平成28年第4回敦賀市議会定例会で山崎法子議員が明石市の取り組みを紹介されている)。

 「明石の実践が持続可能な普遍的施策として全国に拡がっていくことを切に願っています」とはこのスローガンを説明した明石市長の言である(この人があの暴言を吐くのだから、人間は複雑である)。

 

 さて、敦賀市議会の代表質問では「どんな指標で『子育て環境日本一』を評価するのか?」という問いかけがあった。「日本一」という順位づけをイメージするスローガンがあるから、こういう質問も出るのも仕方がない。

 「やさしい社会を明石から」と「子育て環境日本一」。

 このスローガンを並べてみると、それぞれの出発点というか立脚点、あるいは目的が全く違って見えるのだが。

 とにかく、今後に期待しましょう!!

 

 

@yonezawa.koji

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