更新履歴

追加の「コロナウイルス感染症対策関連予算」

 昨日、追加の「コロナウイルス感染症対策関連予算」が出ましたね。

 私の意見を言わせてもらえば、意外な内容の支援策の追加でした。私にはまったく思いつけなかった事業や、考慮したけど優先順位をあまり高く思っていなかった事業・・・かな。

  予算について市の資料はこちら →5月11日専決補正予算資料

リンク先の資料は、敦賀市のホームページに載っています。コロナウィルス対策に限らず、予算が出るたびにこの「事業概要」を言われる資料も出てきます。市会議員もこれを参考にしながら予算をチェックしていきます。事業の内容が詳しめに書いてあります。

 

 ということで、追加支援策のご紹介です。市のホームページからの抜粋です。

家庭内感染拡大防止事業費 347万2千円

 【濃厚接触者の家族に対する宿泊先確保に要する経費】
  
 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、濃厚接触者とその家族が離れて過ごすことができるよう、濃厚接触者の同居家族の宿泊先を確保します。

  借上料12万4千円/日x経過観察期間14日x2回分=347万2千円

 

奨学育英資金貸付基金繰出金 1憶8,000万円

 【生活が困窮する大学生等への特別奨学金】
  
 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、収入等の減少により、生活が困窮する学生に対する特別奨学金制度を創設します。

  貸付額 最大60万円(一括貸付30万円+月額10万円x3ヶ月)

 

公立大学法人遠隔授業用端末整備事業費補助金 280万5千円

【市立看護大学における遠隔授業用端末整備に対する支援】
  
 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、敦賀市立看護大学が実施する遠隔授業用端末整備事業に対して補助を行います。

  学生貸与用ノートパソコン20台

 

 さて、私なりの解説とコメントです。

 ①は、なるほど。使わないで済むといいですが、いざというときは必要でしょう。

 ②は、県内では勝山市も奨学金制度を創設しています(12万円貸与、うち6万円分は返済免除)。敦賀市のホームページでは分からなかったのですが、新聞によると今回の敦賀市の特別奨学金は「卒業後に就職し市内に5年以上定住した場合、返済を全額免除する」としています。金額からすると300人くらいを見込んでいるんでしょうか。

 私が考えてみた支援策では、学生向けの奨学金は入れませんでした。

 その理由は、コロナウィルス対応としては、他の奨学金制度で利用可能なものがあること。例えば、日本学生支援機構でも給付型奨学金がコロナウィルス感染症の家計急変を給付事由に入れましたし、貸与型でも緊急・応急採用奨学金もあります。学校によっては独自の支援制度もあります。

 もう一つの理由は、国の雇用助成金が特例でアルバイトやパートも対象になること。(加えて今日(5月12日)のニュースでは、国が困窮学生に10~20万円を給付する支援案を自民党が政府に働きかけるとのこと。)

 こういうこともあって「少しガマンしてくださいね」なのかな、と思っていました。他の県内市町も奨学金を出すのが少数派なのも理解できるかな、と。

 実際には、バイト収入が無くなった学生もいるでしょうから、そこを敦賀市の奨学金でサポートしようというのも分かりますし、優先順位の付け方が私の考えと違うということだと思います。

 

 さて、余談ですが、「市内に5年以上定住した場合、返済を全額免除」について。これはコロナに関係なく、移住・定住促進の政策としてやっていくべきだと思います。

 私は市長選挙の時に「ホームタウン奨学金」と言う名前で「敦賀で就職すれば返納不要」の奨学金を提唱しました。チラシには「地元就職を希望する県外への進学者を支援し、新卒Uターンを促進します」と書きました。いずれ敦賀市に住んでもらえれば、将来の市民税などなどで今の奨学金の支出はいくらかはカバーできる、という長期的な枠組みです。

 覚えているのが、プラザ万象での敦賀市長選挙公開討論会の時に、市長から「この奨学金は、何年敦賀に住んだら返納不要にするのですか?」と質問されたことです。私がいろいろと打ち出した政策の中では、ちょっと地味目の「ホームタウン奨学金」を取り上げて質問されたのですごく意外に思ったことを記憶しています。他にいくらでも聞くところあったと思うんですが、なぜ奨学金のこと聞かれたんだろう?。その時の印象でこういう奨学金には否定的なのかな、と勝手に思っていました。

 今回の敦賀市の特別奨学金は、コロナウィルス対策としての「特別な奨学金」ですので、貸し付け方が独特です。できれば通常の制度にしてしまえばいいと思います。

 念のため、敦賀市にはもともと「敦賀市奨学育英資金」や「市立敦賀病院医療従事者修学資金貸与制度」という奨学金があります。また、福井県には「UIターン就職する理系学生の奨学金返還の支援」があります。ご紹介まで。

 

 ③は「学生貸与用ノートパソコン20台」で約280万円です。ということは14万円のPCを20台購入予定。今、敦賀市立看護大学は学部、院、合わせて250名くらい在籍していると思いますので、オンライン授業の対象者でPCやタブレット端末を持っていない人の分、なのかな。あるいは大学の予算でも別途購入があるのかもしれません。

 これも私は思いつかなかった支援策です。

 

 さて、オンライン授業対応ということでは、このブログシリーズの「コロナウィルス対策の経済的支援 第5回」で「教育のオンライン化対応」について触れました。新型コロナウィルスの感染拡大の第2波対策や「新」新型コロナウィルス対策としてですが、小中学校を想定していました。

 これについての思いを書きますと、コロナ対策ももちろんだけど、この機会にICT教育を一気に推進しましょうよ、という考えが強いです。政府はICT教育推進で小中学校は1人1台の端末を持てるようにする、としていますが、いつになることやら分かりません。敦賀市内の小中学校は大体、小学生3600人、中学生1700人くらいだと思いますが、中学校先行でタブレットか安価なPCだったら・・・、と現実味はある話です。

 横浜市が、コロナ対策のオンライン双方向授業用に、全小中学校に27万3000台のタブレットを配備することにしましたが、予算は101億2000万円。ということは1台は約3万7000円。単純に敦賀市に当てはめると、敦賀市の中学生1700人分は6300万円、小学生3600人分は1億3300万円になります。

 

 さて、敦賀市のホームページにはもう一つの事業が発表されています。

「ふるさと納税型クラウドファンディング(市民募金)の実施」

 昨日(5月11日)の午前中にアップしたブログで、ケネディ大統領の

「国が諸君のために何ができるのかを問うのではなく、諸君が国のために何ができるのかを問うて欲しい。」

を紹介したら、午後には、敦賀市からこのクラウドファンディング(市民募金)の発表。やっぱり「私たちが市のために何ができるかを問わなきゃいけないのね」と思った。

 それは冗談として(あまりにタイミングが良かったので、つい)。

 福井県内で寄附を募っている市町で勝山市と越前市を見てみます。

 まず勝山市。

 お礼品として「お礼品として市民から寄贈いただいた特産品等の品」があります。ふるさと納税のサイト(敦賀市と同じ「ふるさとチョイス」)では返礼品として「勝山特産のにんにく加工品」と「繊維のまち勝山の市職員とボランティアの手作りマスク」です。

 次に越前市。

 ここは、話が分かりやすい。そして宣伝が上手。

 まず、越前市長が会見で「国の特別給付金10万円の辞退を考えている人は寄付してもらいたい」と訴えます。新聞にも載ります。

 次に、市内全世帯に送付した国の特別給付金10万円の給付申請書の封筒に、この寄付を呼び掛けるチラシを同封します(同時にテイクアウト紹介のチラシも同封)。

 寄付は越前市社会福祉協議会が一括して受け付けます。寄せられた寄付金は社協は市内の医療機関や障がい者就労支援施設、ボランティア団体に配分します。つまり越前市の事業から手離れしていて、市の事業の財源補完にはしていません。

 

 敦賀市の市民募金はなぜか新聞には載っていませんでした。(←2002年5月11日(月)の新聞に掲載されていました。お詫びして訂正します。)

 発表翌日敦賀市の市民募金は5月12日には、敦賀市のホームページでも他の新着情報に押し出されて「トピックス」欄の1面にはありません。もう探さないと見つかりませんし、「市民募金」を募集していることすら分かりません。

 さらに言えば、なぜ「市民募金」を始めることにしたか、もう少し説明があってもいいのでは。

 国の特別定額給付金10万円をアテにしているのか、はたまたお金がないのか(そんなことはあるはずないが)、都市部との医療格差を強調してふるさと納税的に市外からの寄附をメインに考えているのか、逆に市内向けに医療者支援などを通じて「やさしい敦賀の人」の気運を醸成したいのか、あるいは「市民が市のために何ができるかを問うて欲しい」というメッセージなのか。

 

 本気でやるなら、本気で伝えないと、ね。

 

 

 敦賀市のホームページはこちら →ふるさと納税型クラウドファンディング(市民募金)の実施について

 ふるさとチョイスのサイトはこちら →ふるさとチョイスのクラウドファンディング 

 

赤字の部分は5月14日に訂正しました。

 

 

 

 

 

 

コメント

この記事へのコメントはありません。

Instagram

よねざわ光治後援会

〒914-0132 福井県敦賀市御名19-6

TEL:0770-23-1188
FAX:0770-23-8088
TOP