平成２３年（２０１１年）３月１１日、東日本大震災が発生しました。私は東京お茶の水の１５階建ビルの７階の会議室でこの大地震に遭遇しました。「地震だ！」と思って立ち上がり、窓から外を見るとビル同士がぶつかりそうに横揺れしていました。そのうちに立っていられなくなり床に座り込みました。長い横揺れの後に、さらに大きな揺れが来たので「遠いところでかなり大きな地震が起きた」ことが分かりました。震源地が福井の方ではないかと心配になりましたが、すぐに東北で大きな被害が出ていることが確認されました。
東京は震度５強。東京でも九段会館で負傷者がでたので、会社の前を救急車が走っていきました。阪神淡路大震災の時にも大阪で震度５強を経験していましたが、揺れの質が何か違っていました。
あとの経過は皆さんもご承知のとおりですが、福島第１原子力発電所で炉内の水位が下がり始めたときに、会社の方が「このままだと水素爆発があり得る」とかなり正確に予測されていたことを覚えています。ただ実際に水素爆発が起き、その光景がテレビで放映されたとき、事態を予測されていた会社の方も呆然と無言でテレビを見ていたその表情は忘れることができません。
（つづく）
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