前回、「敦賀の観光」について書いたとき、
「考えがまとまったらまたブログに上げます。」
と書いたのですが、考えがまとまらない・・・。
前回のブログから今日まで、またいろんな方とお話ししたのですが、敦賀市の話をしているとやはり「観光」の話が盛り上がる。そして、出てくる意見は十人十色なのです。
だから、今の段階で「こういう施設を作って、ここにこういうアトラクション的なものを作って、ここに遊歩道を作って」と具体的なイメージを持つことがなかなか難しい。
なので、具体的にイメージする前に、どうやってプランニングしていくか、その考え方やプロセスを先に検討してみます。
前回のブログで、以前の仕事でよく受けた定番質問として、
「対象はどういう市場か?どういうお客様か?」
「競合企業(ライバル)は?」
「自社の強みは(対競合企業で)?」
という3つを挙げました。
これらはマーケティングの分析手法の基本的なもので「3C分析」と言われるものですが、「3C」とは「顧客、市場(Customer)」、「競合(Competiter)」、「自社(Company)」のことです。
人はどうしても「自社」=自分目線でものごとを考え、「自分が良くなれば、結果も良くなる」とか、自分の都合のよいように思いがちです。
しかし、一番大事なのは「顧客(市場)目線」。
また、「競合」の分析は本当に自分たちにお客さんがつくのか、見極めるために重要です。「顧客」の求めるものが分かり、「自分たち」がそれを用意できたとしても、「競合」がもっと良いものを売っていたら「顧客」は競合に行ってしまうでしょう。
「3C分析」は客観的に事業を分析し、「成功の鍵」を見つけ出すことが目的です。
今までの「敦賀の観光」議論は、この3Cのバランスが偏っていた、つまり「自分たち」の話がほとんどだったように思います。
例えば、松尾芭蕉を敦賀の観光の呼び水にしようとしたとき、「芭蕉」を求めて観光する人(=顧客)の市場はどれくらいあるのでしょうか?
また、「今、観光地の魅力としては80点だけど85点にアップしたら、お客さん増えるよね」というような感覚の話が多いようなきがするのですが、そこでは95点を取っているかもしれない「競合」は意識されていません。
客観的に分析してこそ、今後の事業やマーケティングの方向性が見えてきて、敦賀にとっての「成功の鍵」が得られるのだと思います。
赤レンガ倉庫の予想以上の賑わいぶりを見ていると、とても喜ばしいことだと思う一方で、プランニングや予測は本当に難しいとも思います。
また、観光の場合、観光客数と観光地の経済効果が単純な比例関係になく、よく言う「金は落とさず、ゴミだけ置いて行った」ということもありえます。
敦賀市という自治体にとって、他の事業分野は「顧客」も明確だし、「競合」はほとんどないに等しい。
一方で、こと「観光事業」となると、「顧客」の想定もいろいろあるし、日本全国、各自治体のほとんどが観光に力を入れてて「競合」だらけ。やっぱり難しい。
しかし、「敦賀の観光」の可能性を信じるのであれば、なおのこと客観的な、ビジネスライクな手法が必要だと思います。今回はその一つとして3C分析を挙げてみましたが、やり方は何でもいい。
客観的に、ゴリゴリと議論できたら面白いと思っています。
さて「敦賀の観光」シリーズはまたネタを貯めてから継続します。
では。
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