6月定例会が終わりました。
組み替え動議については、新聞やテレビに出たこともあり、いろんな方から、「あれはどういうことなの?」とお問い合わせがあります。確かに新聞やテレビだけでは市側の経緯説明や、議会での質問と答弁のやりとりが分からないかもしれません。
お問い合わせに対しては、今回の経緯について一つ一つ説明しています。今のところ、お話しした全ての方にご理解いただいた上に、さらに組み替え動議提出に至った考え方についてもご納得いただいているようです。(お問い合わせいただいている中には渕上市長の支援者の方も含まれます。というより、ほとんど市長の支持者の方々です。)
今回の経緯で、保育料を上げたままにしておくということに心苦しさのない議員はおそらく一人もいないと思います。損得で言いたくないですが、「値上げだー!」ってやってメリット(政治的にも選挙的にも人気的にも)のある議員さんていないですよ。
逆に組み替え動議に反対した議員の中にも、要望書受け取り後の市側の対応に納得していない方がいらっしゃいます。
組み替え動議に「賛成した議員」も「反対した議員」もそれぞれの立場でしんどい判断をされたのだと思います。だから、お問い合わせに対しては、私もできるだけ両方の考えを説明するようにしています。(で、最後に「自分たちの考えの方が正しいと思いますよ」と言うんですが。)
こういう状況の中で、お話しした方やブログを読まれた方に「よく分かったよ」と言っていただくのは本当に有難いことです。
さて、勇み足だとわかっていて、あえて今後の展開の予想です。
市長、市側が本当に保護者のことを思っていらっしゃるのであれば、
(1)保護者説明会と実態調査をする
(2)その上で、「値上げ周知の遅れ」を保護者の方が許容できないのであれば、据え置きについて再度補正予算化する
のではないかと思います。
市長が答弁された「保護者のために据え置きにする」という言葉が本心であるならここまでやるでしょうし、ここまでやってはじめて市長の「保護者のために・・・」が嘘ではなかったことになると思います。
とにかく、今後、再度補正予算化するかどうかは市長、市側の本気度にかかっています。
強調しておきますが、組み替え動議で問題にしたのは、プロセスの問題のみです。すなわち少なくとも(1)はやるべきでしょ、というのが組み替え動議のメッセージそのものです。(2)については市長、市側の判断だと私は思います。
市長、市側が(1)を実行し、かつ(2)の判断に至ったときに初めて、議会側は保育料据え置きの是非を議論のテーブルに載せることになるのだと思います。
と、ここまで書いて少し気になるのが、本日の議会での市長の言葉づかいで「議会の最終意思決定」という言い方。「議会の最終意思」って市長はどう解釈していらっしゃるのでしょうか?
何度でも書きますが、組み替え動議の提案理由は「通常の行政プロセスでやってください」ということで、これが今定例会での議会の最終意思。最終的な保育料据え置きの是非については議会は何も言っていません。
普通に素直に読めば分かるはずなので、間違っても「議会の最終意思決定は『据え置き』反対なので、もう据え置くことは今年度は無理です」という間違った解釈にならないようにお願いしたいものです。
これで幼稚園保育料の問題についてはひととおり書いたつもりです。
また、今回の問題でなぜ私が、「行政プロセスの妥当性」を重視したのかは、またの機会に書くことがあるかもしれません。さわりだけを今回のことを例に書くと、「保育料据え置きという『結果』は保護者のため、きちんとした『行政プロセス』をとるということは全市民のため」ということに思い至りました、ということになるでしょうか。
では。
コメント